2015年3月28日土曜日

Windows10 Technical PreviewをEeePC 701SD-Xで動かす(2)

さて、セットアップが終わり起動したわけですが、とても動きが遅いです。ログインしてからエクスプローラーが起動するまで2分ほどかかります。
原因の一つにチップセットドライバが非対応だということが挙げられます。Windows10の最低動作環境の欄にあった
  • グラフィックカード: WDDMドライバーで稼働するMicrosoft DirectX 9 グラフィックス デバイス
という一文がキモです。



WindowsのグラフィックドライバにはXPまでのドライバであるXPDMとVista以降のドライバであるWDDMという2種類のドライバが存在しますが、Windows8よりWDDMのみ対応となり、XPDMは非対応となってしまいました。

EeePC 701SD-Xは910GML Expressという2004年頃に発表されたチップセットを採用していますが、Vistaが発売される頃にこのチップセットの持つグラフィック性能がAeroを動かす性能に達しなかったため、Intelはこのチップセットに対応するWDDMドライバを作らなかったのです。そのため、Windows8以降はWindows内臓の汎用グラフィックドライバを使わざるを得ない状況なのです。
どうにか使えないものかと試行錯誤してみたものの結局うまくいかず汎用ドライバで640x480という解像度の合わない画面をだましだまし使うことになりました。

もう一つの原因がSSDのディスクアクセスの速度低下にありそうです。
このマシンにはFPM32GLSEというEeePC専用のSSDを使用していて、導入から3年が経過し性能もじわじわと低下してきているみたいです。

通常のスコア
今回
今回のスコア

上は拾ってきた通常時のスコアで下が今回計測したスコアです。通常時に比べてランダムライト性能が激減しており、4K Writeはそこらの安物SDをも下回るスコアとなってしまっています。もうそろそろ寿命のようです…。

あとACPIドライバもないのでシャットダウンは手動です。

Windows10とはあんまり関係ない話題もありましたが、とりあえず動きました。かつてXPですら重かったPCでWindows10が動いてるってだけですごいです。ロマンですね。



追記(2016.01.14)
SSDがRead Onlyになりご臨終しました。FWの書き換えなども試してみましたが全て受け付けませんでした。購入からご臨終まで4年、XP時代からよく頑張ったと思います。

2015年3月26日木曜日

Windows10 Technical PreviewをEeePC 701SD-Xで動かす(1)

EeePC

今となってはすっかり廃れてしまったネットブックというジャンル、その最初期を代表するPCがこのEeePC 701SD-Xです。発売された2008年当時においてもPCとして動くギリギリのスペックで今となっては1万円で買えるWindowsタブレットにすら軽く性能をぶっちぎられているこのマシンで現在最新のOSであるWindows10 Technical Previewをインストールして動かしてみる、というのが今回の目的となります。


今回のマシンのスペックは以下の通りです。

  • CPU: Intel Celeron M 353 (0.9GHz)
  • チップセット: Intel 910GML Express
  • RAM: 1GB (512MBより換装)
  • SSD: 32GB (8GBより換装)
  • 液晶: 7インチTFTワイド液晶 (800x480)


一方、Windows10における最低動作環境は、

  • CPU: 1GHz以上
  • RAM: 1GB以上 (32ビット) または 2GB以上 (64ビット)
  • 空きHDD容量: 16GB以上
  • グラフィックカード: WDDMドライバーで稼働するMicrosoft DirectX 9 グラフィックス デバイス

となっており、最低動作環境にはギリギリ足りているといえるでしょう。




ということで、USBにイメージをコピーしてインストールしてみました。
セットアップ中
インストール時のスクリーンショットは撮り損ねましたが、800x480という変則的な解像度でも難なくセットアップが進められました。次は実際に動かしてパフォーマンスを確かめてみます。